360°VR動画を撮影するための機材について(プロ用途)

公開日: : 最終更新日:2017/02/06 VR関連コラム, 機材

360度VR動画の撮影機材
360°VR動画のプロ用撮影機材に付いて説明しています。

360°VR動画撮影用の機材について

360°VR動画撮影用の機材について

360°VR動画を撮影するための撮影機材として、2015年11月現在で最も使用されていると思われるのは、アクションカメラのGoProを6台繋いで同時に撮影するものになると思いますが、その他にもGoogleから発表したGoProを16台使用したものなど、様々なバリエーションが存在し、私が把握しているだけでも360°VR動画撮影用のセットは10種類ほどはあるのではないかと思います。

また、GoProだけではなく、中国版GoProとも言えるxiaomi Yiなど、その他のメーカーのアクションカメラを使用したものや、一眼レフを組み合わせた巨大なものなどもあり、360°VR動画の撮影機材について調べると、様々なカメラやセットが見つかります。

それぞれに一長一短があり、オールマイティな機材は現状では無く、それぞれの長所や短所を考慮しながら、360°VR動画の用途や求めるクオリティに応じて、機材を選択しているような状況です。

敷居が高い360°VR動画の作成

360°VR動画を作成する際に、最も敷居が高いのが動画と動画をつなぎ合わせて360°VR動画の形式に変換するステッチと呼ばれる作業です。

ステッチ作業には、Kolor社のAutopano Video Pro+Autopano GigaなどのVR動画作成のための専用ソフトウェア(10万円程度)を購入する必要があります。

Autopano Video Pro+Autopano Giga

Autopano Video Pro+Autopano Gigaは非常によく出来たソフトウェアなので、使い方は一日いじっていれば、それなりに扱えるようになるほど簡単ですが、問題はソフトウェアを使ったからと言って、ステッチが上手く出来るわけではなく、試行錯誤して工夫しながらステッチ精度を高める努力が必要になります。

カメラの台数が増えるとステッチの難易度が高くなる

ここで問題となってくるのが、カメラの台数です。
動画と動画を繋ぎ合わせるステッチ作業は、カメラの台数(=動画の数)が増えると一緒に増えることになり、繋ぎ合わせる箇所が増えると、作業工数も増えて難易度も高くなってしまいます。

また複数台のGoProを使用していると、撮影されていないなどのミスやマシントラブルのリスクも増えるため、現場はかなりストレスフルな状態となります。

しかし、360°撮影するためには、GoPro6台を使用しないとカバーしきれないため、大変なステッチ作業だと思いながらも、他に方法がないために、GoPro6台を使用した機材を使用して360°VR動画を作成してきたわけです。

広角魚眼レンズが変えた360°VR動画撮影機材

この苦役とも言えるステッチ作業を軽減するためには、カメラの台数を減らすしか方法はありません。その方法として広角な魚眼レンズを使用してより広範囲をカバーする撮影方法が考えられました。

そして究極とも言えるのが、360°VRが誕生した頃から理想とされていたBack to Backと呼ばれるカメラ2台を背中合わせにしたセットで360°フルカバーする撮影方法です。

従来までは魚眼レンズと言えば180°前後が一般的で、それ以上のレンズはほとんど存在しておらず、Back to Backでの撮影を実現する手段がありませんでした。しかし2015年春にインタニヤが220°と250°、そして280°の視野角を持つ魚眼レンズEntaniya Fisheyeを発表・発売したことからBack to Backでの撮影が可能になりました。
Entaniya fisheye

GoProなどのアクションカメラのレンズを取り外す事でGoProを超広角な魚眼レンズカメラに改造する事ができます。

このレンズの登場により、従来のGoProを6台使用した360°VR動画撮影機材の分野は大きく動き始めることになります。

なぜならば、カメラの台数が2台になると、撮影時につなぎ目を意識することも用意で、被写体に近づいての撮影もできるようになり、ステッチ作業もステッチ部分が少ないため簡単に処理する事ができるようになりました。

カメラの台数を減らすことのデメリットは、従来よりは最終的に得られる解像度は下がるという点ですが、Back to Backの2台のカメラでも360°VR動画の必要ラインと言われる3920×1960の動画を作る事ができます。

そのため今では多くの360°VRクリエーター達がBack to Backスタイルの撮影機材へ移行するようになりました

Back to Backスタイルの代表的な機材としてGoProにEntaniya Fisheyeを取り付けられるようにした「即撮セット」が挙げられると思います。

160303_6

カメラ2台で撮影するBack to Backシステム

カメラを減らせば作業を軽減できる

360°VR撮影のBack to Backシステム

カメラの台数を増やす事の利点は「カメラ一つ一つの露出が大きくズレない」「最終的な解像度が大きくなる」などがありますが、逆にデメリットも多く「継ぎ目が多く動画が破綻しやすい」「ステッチワークが非常に面倒」「撮影中のトラブルが多くなる」などが挙げられます。

カメラの台数が少なくなれば、撮影中のトラブルも少なくなり、ステッチ自体もシンプルで簡単になすることができるのです。

カメラ2台で360°VR動画を撮影する代表的な機材として、GoProのオリジナルレンズを取り外し、新たに視野角180°以上のレンズを使用したカメラを背中合わせにして撮影する、いわゆるBack to Backと呼ばれる360°VR動画撮影機材があります。

カメラ2台でもGoProなら最終的に4Kの360°VR動画にできる

カメラ2台になった際に最も心配になるのは解像度。
360°VR動画で十分と言われる解像度は3940 x 1920 といういわゆる4Kサイズ。このサイズを最終的に360°VR動画にした時に確保したい、というのがあります。

カメラの台数が多いと解像度は稼げますがカメラの台数が減ると解像度も下がるので、その点が解像度が心配になる原因となっています。

さて、即撮セット2台でBack to Backで撮影した場合の解像度ですが、GoProの2.7Kモード(4:3)で撮影した場合、最終的な解像度は水増し無しで丁度4K程度になるため、Youtubeやfacebookなどの360°VR動画対応サービスで閲覧するには十分な動画サイズにできます。

Back to Backの代表的な360°VR動画撮影機材

360°VR動画撮影機材
Back to Backの360°VR動画撮影機材としてお勧めしたいのは、GoProにEntaniya Fisheyeを取り付けられるにした「即撮セット」を二台使用した機材です。

使用するEntaniya Fisheyeは視野角220、250、280の三種類がありますが、総合的にバランスの良いのがEntaniya Fisheye 250だと思います。

Entaniya Fisheye 250はセンサーを大きく有効活用でき、ステッチの際に重要になるノリシロと呼ばれる画像が重なる部分も大きく、220°のレンズに比べていろいろな場面でステッチが用意になります。

つまり、Back to Backのスタイルで360°VR動画撮影する機材として最も推奨出来るのが、即撮セットにEntaniya Fisheye 250を取り付けた2台セットになると思います。

また、カメラを固定する為の即撮セット専用のリグもあり、これを使用することで、しっかりとカメラを固定して撮影が行えます。

即撮セット専用のリグ

https://www.entapano.com/jp/l/panoramic_camera_rig_btb.html

Back to Back 撮影サンプル

実際に即撮セットのBack to Back機材で撮影した360°VR動画の撮影サンプルです。

このような感じで継ぎ目の目立たない360°VR動画が撮影できます。

さらに簡単な360°VR動画撮影機材はEntaniya Fisheye 280を使った即撮セット280

360°簡単なVR動画撮影機材

カメラ2台のBack to Backで撮影した場合は、大幅にステッチ作業の負担が軽減されますが、ステッチ作業が必須というのは変わらないため、実際問題でまだまだ360°VR動画撮影の敷居が高いのも事実です。

そこで、360°VR動画をより簡単に作成するための撮影機材としてお勧めしたいのが、視野角280°のEntaniya Fisheye 280を使用した即撮セット280です。

即撮セット280を使うと、1台のカメラでVR用動画を撮影できるようになります。

280度魚眼レンズの撮影可能範囲のイメージ

世界最大と思われる視野角を誇るEntaniya Fisheye 280は視野角が280°もあり、レンズを上向きに撮影することで、一台のカメラでも景色のほとんどを撮影することができます。

280度レンズでの撮影可能範囲

280度レンズを使用した撮影機材の場合、カメラを複数台使用した撮影方法とは異なり、動画と動画をつなぎ合わせるステッチ作業の必要が無く、露出も一定のため撮影失敗のリスクがほとんどなくなります

即撮セット280で作成した360°VR動画のサンプルです。

たった1台のカメラとEntaniya Fisheye 280のセットで、この360°VR動画は撮影されています。

しかもこの360°VR動画は、360°VR動画の知識が全くな人が、撮影からアップロードまでを、たった1日で行なったものになります。

なぜそんなことが出来るか?

即撮セット280ならステッチ作業が必要ない

360°VR動画撮影機材の即撮セット280なら、1台のカメラで撮影できるので、360°VR動画を作成するためのステッチ作業が一切ありません。
なので、映像の破綻した部分を繋ぎ合わせる為に試行錯誤する必要がないのです。

撮影してきた映像をそのまま360°VR動画へ変換すれば良いだけですから、撮影に関しては通常の動画と同じレベルと言っても良いかもしれません。

動画に空いた穴には広告などのパッチを貼る

即撮セット280の欠点は1台のカメラで撮影するために、解像度がやや低く3K程度である点と、280°の視野でカバーできなかったレンズの裏側部分に穴が空いてしまう点です。

この穴を誤摩化す方法はいくつかあるのですが、その中で最もポピュラーな方法として定着しているのが、穴の空いた部分にパッチ画像を貼る方法です。

パッチ画像とは
bottom

このような円形の画像を動画の穴部分に貼り付けて対応します。
このような画像にWebサイトのURLや動画の詳細、動画の配信元などを記載して、広告スペースとして活用するなどの有効活用ができるようになります。

動画に円形のパッチを貼付けたサンプルです。

貼付けにはAdobe Aftereffectsなどで使える360°VR動画用のプラグインSkyBoxなどを使用することで、動画編集を行なえる方なら簡単に配置できると思います。

大量に360°VR動画コンテンツを作りたい方にお勧め

従来の方法では有り得ないほど簡単に360度VR動画が撮影できる即撮セットがあれば、もうVRコンテンツを製作するために、専用業者に外注する必要がなくなり、自社で簡単に撮影できるようになります。

大量にVRコンテンツを作成する必要がある場合や、格安予算でVR動画を提供する場合、連続してVRコンテンツを更新する必要がある場合など、即撮セット280は最適な360度VR動画撮影機材と言えると思います。

正面向きに撮影した360度VR動画

また発展した撮影方法として、上向きや下向きだけで撮影するのが基本ではありますが、正面向きに撮影した動画も360度VR堂がとして変換できるため、アイディア次第で非常に可能性を感じさせる360度VR動画撮影機材です。

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レンズを正面向きに撮影した動画は、背面が必要ないようなシチュエーションで有効だと思います。例えば、自動車の助手席からの動画や、ジェットコースターなどのアトラクションなどは、リアリティを追求しても振り返ることがほとんど必要ない場面ですので、このような場合はカメラ1台で撮影する即撮セット280はお勧めです。

フル360度VR動画を撮影したくなっても無駄にならない

また、入門用として即撮セット280を購入しても、しばらくすると、画質を向上させたい、フル360°動画を作ってみたいと考えるようになる方が多くいます。

そんな時には即撮セット280をもう一台追加することで、即撮セット280でのBack to Backが可能になります。やや重量はありますが、ノリシロ部分が多いため、ステッチ精度もなかなかのもので良い結果が得られることが多いです。

このように、初心者や簡単360度VR動画を作りたい方でも扱えて、さらにステップアップしたい場合にもそのまま活用出来るので、お勧めの360度VR動画撮影機材の一つです。

即撮セット280BacktoBack
即撮セット280はBack to Backとしても優秀な360度VR動画撮影機材。

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